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作編曲:佐高陵平 インタビュー

『ReFlap』の楽曲の作編曲を務める佐高陵平さん(Hifumi,Inc.)へインタビューを敢行。ギリギリの状況に追い詰められつつも希望を抱いてオーディションに挑むリプレイヤーたちの心情を表現する楽曲の数々は、いったいどのように作られるのか、話を聞いた。

―まずは、本作の作編曲を担当することになった経緯を教えてください。『ReFlap』の企画を始めて知った時は、どんな印象を受けましたか?

『ReFlap』に携わっていらっしゃるポニーキャニオンの音楽プロデューサーさんとは以前から何度かお仕事をさせていただいておりまして、その繋がりもあっての参加でした。シビアなリアリティ・ショー的オーディション企画でありながら、それをCGのキャラコンテンツでやることに面白みを感じたのを覚えています。

―本作の楽曲を制作するにあたって、プロデューサー側から何かオーダーされたことはありましたか?

平たく言えばK-POPですが、ダンスミュージック主軸で行きたいというお話を受けていました。そのあたりについては自分の得意分野でしたので、これは楽しくなりそうだな……という感じでした。

―『ReFlap』の楽曲を作編曲するうえで、意識していることはありますか? キャストのみなさんはよく「『ReFlap』の曲は難しい!」とおっしゃっていますが、そのあたりは制作の段階から狙っているのでしょうか?

難しいと思います! 洋楽的な節回しや三連のフレーズが多く、おまけにキーも高め、ラップもある。意識していることとしては、前述したような洋楽っぽさも含め、挑戦しようと思ってます。私としてはキャストの皆さんを信用しきっているので、こちらもぶつかっていく気持ちでメロディを書いています。

―「ReFlap Startup Song『Entertain』」に収録されていた各楽曲について、どういうコンセプトで作っていったのか教えてください。また、完成した楽曲を聴いて、歌詞やキャスト陣の歌唱で印象に残った部分などはありましたか?

「Entertain」は一発目の曲でしたし、爆発力と推進力のある曲を作ろうと思っていました。現状はこの曲だけが7人歌唱なのですが、それもあってか今聴き直しても勢いがありますね。佐伯(公介)さんの歌詞の熱さがたまらないです。
「Moment」は、エロい……というと語弊があるのですが、色気のある曲にしようと考えていました。歌唱は隼弥&麗司ですが、隼弥の若い色気と麗司の挑むような色気が、いい具合にミックスされてます。
「Fly」は、洗練と余裕のある曲にしようと思っていました。陽向&瑞人にピッタリですね。2人の歌唱からは、(熱い歌詞ではあるんですが)秘めた闘志のようなクールさを感じます。スタイリッシュな部分とエモい部分のバランスがすごくいいです。
「They say」は、端的に言うと「可愛く」。慧&玲於奈&郁の3人ってなんか可愛いじゃないですか。特に郁って……という話はさておき、若者っぽい曲にしようと思っていました。どこか醒めてる感じもあるけど、楽しいことは好き。真面目な部分もあるけど、肩の力が抜けてる感じ。佐伯さんの歌詞もいい具合にマッチして、割とお気に入りの曲です。

―「ReFlap Chasing RePlayers'Collection」に収録される「Beautiful Revenger」「Believers」と、「ReFlap Rising RePlayers'Collection」に収録の「Diamonds」は、1st Votingの敗者と勝者に分かれて歌う楽曲です。作曲するうえで、それぞれの立場の違いをどのように表現しようと思われましたか?

勝者組の曲は笑顔。でも真剣です。戦った相手(敗者組)へのリスペクトもあります。「まだまだやれんだろ?」と、いい意味で挑発するような曲にしたくて、勝利の高揚感と、戦いが続く熱い感じを主軸に作りました。敗者組の曲は少し悲しさと悔しさがあります。でも「終わりなんだな」という絶望感はなく、涙を飲んで立ち上がる力強さは意識したつもりです。

―UNDER4(1st Votingの下位4人)が歌唱する「Beautiful Revenger」「Believers」2曲の住み分けについてはどのように考えて制作されたのでしょうか?

「Beautiful Revenger」は「力強さ」を表現しようと思っていました。ホーンやリズムの強さで支えつつ、ボーカルもサビは強く歌ってもらってます。「Believers」は悔しさと寂しさ、それでも歩いていくんだというイメージです。切ないメロディですが、下敷きになっているリズムやアレンジはあくまでも希望を意識しました。

―「ReFlap Rising RePlayers'Collection」には玲於奈、麗司、陽向のソロ曲も収録されます。本プロジェクトでは初となるソロ楽曲の作曲について、どんなイメージで制作されましたか? まずは、玲於奈のソロ曲「Paradise」についてお願いします。

かっこよく、セクシーに、というイメージでした。フェミニンな部分のある子なので、それと対になるようなオケですよね。エンジニアの小林(寛将)さんによるミックスも遊びが効いていて素敵です。

―続いて、麗司の「Spotlight」。

パリピです。この曲は「Moment」を共作した彦田元気さんとのコライト(共同作曲)なのですが、元気さんの突き抜けたアレンジが素晴らしいです。歌詞もバカ(褒めてます)ですね~! そのくせ、ラスサビ前でエモいこと歌ってるのが憎いです。麗司のそういうところ。

―最後は陽向のソロ曲「Wait For You」について。

スタイリッシュで軽快な曲にしようと考えていました。この曲と「Paradise」は古峰拓真さんとのコライトです。古峰さんのテクが随所に光っていて素敵です。歌詞が上がってきた時は「陽向から隼弥への“矢印”がすごい」とプロデューサーさんと話していました。

―「ReFlap Chasing RePlayers'Collection」「ReFlap Rising RePlayers’Collection」に収録される楽曲で、佐高さんが個人的にお気に入りのフレーズや、聴く方に特に注目してほしいと思う個所を教えてください。

「Chasing」は現代的なダンスミュージックマナーをふんだんに盛り込んであります。「Rising」はグループ曲のラスサビのフェイク部分がお気に入りです。特定の子のファンの方でも、ぜひ両方、全曲聴いていただきたいです。

―『ReFlap』の楽曲を通して、佐高さんが挑戦になったと感じることはありますか?

アニメソングとしてここまで自由に、自分の好きなEDMを作れる日が来るとは思っていませんでした。好きだからこそ、キャストの7人や作詞の佐伯さん・スタッフの皆さんとできる限り精一杯、『ReFlap』の世界を押し広げられるような曲を作れるよう、挑戦しています。

―佐高さんがとくに気になっているリプレイヤーは誰ですか? また、「今後、この人の歌を書いてみたい」と思うリプレイヤーがいたら教えてください。

どの子も好きですが、個人的には隼弥と陽向のコンビが大好きです。どちらも、タイプは違いますが熱い闘志があります。関係性もすごく好きなので、この2人の曲はぜひ書いてみたい! (隼弥役の)生田(鷹司)さんも(陽向役の)松岡(侑李)さんも強烈なシンガーですので、その時は超絶難しくてエモい曲を書く予定です。

―作品の今後の展開を楽しみにしているファンに向けて、メッセージをお願いします。

どのような結果になろうとも、リプレイヤーの7人は必死に戦っています。ぜひ推しの子を真剣に応援してあげてください! また『ReFlap』というコンテンツそのものも温かく見守ってくだされば、いちスタッフとしてこれ以上のことはありません。

PROFILE

佐高陵平(さたか・りょうへい)

株式会社一二三所属。ReFlap Project各曲の作曲・編曲を手掛ける。別名義「y0c1e(よしえ)」としても活動。TVアニメ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』EDテーマ「♡桃色片想い♡」編曲、内田真礼「Life is like a sunny Day」作曲等、幅広く活躍中。